1歳、ホームアローン

休日のお昼過ぎ、4歳と夫が庭へ出ていた。

家の中には 1歳とわたし。1歳は最近、車輪付きのLEGOデュプロがお気に入りだ。黙々と遊んでいた。

すぐに戻るつもりで、家庭菜園の水やりをしようとわたしも外へ出た。野菜に水を撒いて、玄関の前で夫と話をしていたらカチャ、と音がした。

夫とわたしが事の重大さに気付くのに30秒。大事になったと、気が付いた瞬間に汗がぶわっと出た。大パニック。

1歳が、中から鍵をかけた。リビングにいると思っていたのに、わたしが玄関へ行ったのを見ていたらしい。追ってきてしまった。家の中にいるのは1歳だけ。ほかの家族は全員玄関の外にいる。鍵もスマホも、家の中。なんにも持ってない。

すぐにお隣さんちへ行って、電話を貸してほしいと、1歳を家の中にひとり残してきてしまったと、泣きながら説明すると、スマホを使ってと貸してくれた。

なかなかお盆に対応してくれる鍵屋さんは見つからなかった。営業時間外とか、電話がつながっても断られ、人から借りたスマホで電話をかけまくったけど見つからない。

玄関で遊んでいたつもりの1歳は、異変に気付いて泣き始めた。玄関の引き戸1枚を挟んで、みんなで大丈夫だから、もうちょっと頑張ってくれと励ますように声をかける。

部屋のエアコンの冷気は玄関まで届いてないかもしれない。パニックになって悲鳴を上げている1歳。熱中症になったらどうしよう。

もう家の窓を壊して中に入ろうか。消防に電話か。というところで、庭先で動いてくれていたお隣さんが 24時間全国対応という鍵屋さんの番号を見付けてくれた。
ああ助かったと電話をかけた。できるだけ早く来てもらえないかとお願いをしていると、玄関の鍵を壊すことができた夫が引き戸をガラガラッと開けた。(そばで見ていた4歳曰く、このときの夫がとてもカッコヨカッタらしい)1歳を抱っこして、力が抜けた。

まさか、1歳に締め出されるとは思わなかったなあ。噓でしょ?必死に「子どもがひとりで家の中に居るんです」と鍵屋さんにお願いの電話をしているときも、こんなことってある?わたしはケビンの母かい。親や 4歳姉が、鍵をカチャッと開けて出るのを1歳はしっかり見ていたようだ。自分も外へ出るときは鍵をと、真似たんだと思う。もうなにもできない無力な赤ちゃんではないし、かといってまだまだ話が通じるわけではないし、この絶妙な時期より一層注意のグレードを上げないといけないねと大反省会をした。

それでも、台所のガスコンロにロックをかけて出たのは良かった。わが家は壁付けキッチンで、ガスコンロのスイッチは触りたい放題となっている。カチャカチャやっていたらと思うと恐ろしい。

最近1歳には驚かされることが多い。こないだもスーパーへ買い物にいったとき。カートに乗って楽しそうに、にこにこいい子で座っていたかと思えば、突然目にも止まらぬ速さで陳列してあったコロッケを2つ、鷲掴みにし、掴んだと思った 0.5秒後には外のフィルムごとかぶりついた。

止めることはできなくて、コロッケはお買い上げ。4歳はあれは面白かった、傑作だったと、スーパーでも家に帰っても笑いが止まらなかった。

親の気の張り方がゆるんでいるのか、彼の性格なのか、予想もしていなかったことが起こる。何事もなければ、あとから振り返って思い出の1ページになるけれど、そうならなかったらと思うと、恐ろしや。

何はともあれ、無事で良かった。それとお隣さんにはとってもお世話になった。いつもお世話になっているからこれを機にといってはあれだけど、ちゃんとしたお礼がしたいとなあと思う。

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